庄内産小麦の未来を拓く – 2025年 小麦見学会レポート

エピローグ

庄内小麦の見学会は、今年で5回目の開催になります。
当社からは昨年と同じ社員3名+広報1名で参加。まもなく収穫を迎える小麦の様子、そして私たちが携わっている庄内スマート・テロワールの現在をお伝えしたいと思います。

長いですのでザっとお目を通していただけましたら幸いです。
私たちは食に携わる中、“食”について深く考えて参りました。大きな地震があり、あっという間にお店から食料がなくなってしまったあの経験。色々考えてそして気が付いた農業の大切さ。知っていくうちにこのままではいけないと、私たちには一体何ができるのかと踏み出した一歩。あれから7年が経ち今があります。

リーダーとして関わらせていただいてはいますが、多くの方に教えてもらい、支えてもらい、未熟ながらに一生懸命、ご迷惑もおかけしながら進んで参りました。関係者の方々に心より感謝申し上げます。

はじめに

2025年6月11日、地域内の資源を活用した循環型農村経済圏の構築を目指す「庄内スマートテロワール」の主催により、庄内産小麦の見学会が開催されました。本レポートでは、その見学会の様子と、庄内地域における小麦生産の現状と未来への展望についてご報告します。

1. 困難を乗り越え、成長する庄内産小麦

かつて庄内地域での小麦栽培は難しいとされてきましたが、先駆的な農家の方々の努力により、生産量・品質ともに大きく向上しました。現在では、庄内産小麦を使用した美味しいラーメンやうどん、パスタなどが地域で楽しまれるようになり、その価値が着実に浸透してきています。

「庄内スマートテロワール」は、生産者、製粉業者、飲食店、小売業者、そして消費者まで、お互いの顔が見える関係性を築くことで、単なる安心・安全な食材の提供に留まらず、新たな付加価値を創出し、地域経済の活性化に繋げる取り組みを進めています。

2. 見学会の様子とスマート農業の導入

今回の見学会の舞台となったのは、若手農家である佐藤優太さん(庄内町余目)の圃場(ほじょう)です。

この畑は、田んぼから畑地に転換して1年目にもかかわらず、小麦の生育は非常に良好で、見学に訪れた先輩農家からも「素晴らしい」と賞賛の声が上がっていました。

佐藤さんの圃場では、ドローンによる防除作業など、先進的なスマート農業が積極的に導入されています。この成功事例は庄内町だけでなく、酒田市の休耕田など、庄内平野のさらなる広い範囲で小麦栽培が可能であることを実証するものとなりました。

3. 今年の収穫への期待と今後の展望

昨年度は、天候不順により収穫量が予定の4割減と落ち込みましたが、今年は天候にも恵まれ、目標である40トンを超える豊作が見込まれています。これにより、地域の人々へ必要な時に必要な量を安定供給できる体制の再構築が始まります。

見学会に参加した方々は、生産者と直接交流し、農作物が育つ現場を目の当たりにすることで、「顔の見える農業」への共感を一層深めていました。

おわりに

6月下旬から7月上旬にかけて、いよいよ収穫の時期を迎えます。

今回の見学会は、庄内平野が黄金色の小麦畑で輝く未来が、すぐそこまで来ていることを感じさせる希望に満ちたものでした。今後、庄内産小麦が地域の食文化と経済をさらに豊かにしていくことを大いに期待しています。

参加者の感想

社員Kの感想

一面の黄色い小麦が風に揺れて幻想的な光景でした。小麦作りの大変な苦労や熱い思いをお聞きし、食材の大切さを改めて感じました。

社員Sの感想

今年で2回目の小麦見学会を参加させていただきました。
庄内小麦に関わる様々な方と新たな出会いもあり、庄内小麦に関心を持って参加していただいてる方々の輪が毎年少しずつ大きくなっていると感じました。