麺あげデビューの女子スタッフ!

こんにちは!酒田ラーメン 花鳥風月の佐藤です。

 

当社においては従業員としてかなりのレベルが要求される、麺あげ。

 

今回は、1年半かけてじっくりと成長をとげて先日麺あげできるようになった、とある新人女性社員についてお話します。仕事への熱意と向上心で、当社の採用条件にまで影響を与えた人材でもあります。

 

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彼女が麺あげまでできるようになった経緯をお話する前に、当社行動理念の3本の柱と、当社のスープの特徴についてのご説明をします。

当社の行動理念となる3本の柱

最初に、当社の行動理念である3本の柱です。行動理念の3本の柱は、優先順位からいって下の通りです。

 

1.安全 2.品質 3.効率

 

【安全】

第一に、従業員の安全を大切にしています。火を使い、重いものを持ち、体を動かしての作業なので、何をおいても働く人の安全が優先です。

 

例として、スタッフ同士でも「後ろを通ります」など、はっきり声を掛け合いながら作業し、事故の防止を徹底しています。もちろん、食としての絶対的な安全性も、最優先事項です。

 

【品質】

2番目にくるのが、品質です。美味しさ、盛り付けといったメニューとしての質の良さ、そして質の良いサービスです。

 

【効率】

3番目にくるのが、効率です。上の2つをクリアしたうえで、効率に心を配ります。つまり、効率よりも大切なのが質の良さ、そしてもっと大切なのが、働く人達とお客様の安全です。

 

この順番を守って仕事を進めていけるようになるのは、想像以上に大変なことです。なぜなら、一般に優先したくなる順序の、逆でもあるからです。

 

それでは、安全、品質、効率の順番で行動できるようになるためには、何が必要なのでしょう?

 

【大切なのは強い心】

必要なのは、「強い心」です。なぜこの順番なのかを腑に落ちて理解したうえで、「常に実行するのだ」という「心の強さ」がないと、忙しい普段の動きに3つの優先順位を落とし込むことはできません。

繊細で優しく芯のある味を追求した結果、たどりついたスープ

次に、当社のスープについてご説明します。仮にラーメンのスープを「(動物系)濃さ」「煮干し(魚系)の強さ」「油っぽさ」「甘さ」「しょっぱさ」を頂点とした5角形の図形で描きあらわすとしましょう。

 

煮干し(魚)が強く感じられるスープであれば、その5角形の図の中で「煮干し(魚)」の頂点が突出します。動物性、植物性などの油の効いたスープであれば、「油っぽさ」の頂点が突出します。

 

このように、どれかが突出しているスープであれば、お客様が食べた後に「濃いスープだった」「煮干しが効いていた」などと、一言で表せる特徴が出ます。

 

ところで、花鳥風月のラーメンスープはというと、5角形の頂点のどれかだけが突出しているわけではない、円に近い形ものになっています。

 

ebi_wantan_men_l5つとはいわず、さらに多くの要素において、あくまでも「全てを生かしバランスをとる」ことに重点をおいています。

 

「花鳥風月のスープは何が特徴?」というと、「ひとことで言い表せない…」というお客様が多いのです。

 

それもそのはず、さまざまな要素が、角の頂点に来ているからです。

 

常に飽きずに愛していただける味、優しく芯のある味を追求した結果、このバランスのとれたスープにたどりつきました。

 

このバランスはささいなことで崩れるので、技術面では大変な努力を必要としていますが、主張すらしないほどに繊細なスープには、こだわりを持っています。

方針や理念を共有したことから生まれた、彼女の固い決意

それでは、本題の新人女性ついてお話しましょう。彼女は、高校3年生の夏休みに、当社にアルバイトに来ました。当時はまだ、どこに就職したいかも決まっていなかったそうです。

 

当社では、アルバイト従業員にも必ず、基本方針、経営姿勢、行動理念を共有します。

 

基本方針、経営姿勢、行動理念を伝え、アルバイト従業員として入社してもらってから2日後。…なんと彼女から「当社に就職したい」との希望を伝えられました。当社の方針や理念に共感し、ここで働きたいと思ったそうです。

 

当社としては当時新卒の採用は考えていませんでしたし、「もっと他の会社も見たほうがいいのでは」と、諭しました。しかしながら、時間が経っても気持ちは変わらなかったそうです。

 

そこで、アルバイト従業員として3~4カ月働いてもらってから、面接することになりました。そういった経緯で、彼女が当社に正規入社することになったのです。

着実に努力を重ね、成長をとげ、晴れての麺あげデビュー

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そして先日。入社後の着実な努力と成長が実り、彼女はついに晴れて麺あげデビューを果たすことができました。

 

麺あげには必要なことはたくさんありますが、最も外してはいけないのが、先ほど書いた「強い心」です。効率よりも品質を、品質よりも安全を、普段の作業のなかで優先できなければ、麺あげまでいきません。

 

また、自家製麺なので、その日その日で「火加減」と「微妙な茹で時間」「タイミング」を調整しながら、一定かつ最高のクオリティの麺を仕上げていきます。タイマーは、もちろん使いません。

 

そして、花鳥風月のスープへの理解と、それを守り抜くための、技術を磨く覚悟も必要です。

 

麺あげができるということは、技術面、精神面、両方の高い力が必要なのです。着実に努力を重ね、成長をとげた結果として、麺あげというひとつの大きな段階にたどりついたのです。

 

ここに至るまでの彼女の熱意と努力には、正直驚かされました。教えられた部分も非常に大きかったです。「経験値よりも、熱意の方が勝る」、このことを教えられました。

 

高校を卒業したばかりの新卒の方を採用してみようと思う、きっかけにもなった人材です。

 

この場を借りて、「麺あげデビュー、おめでとう」と、心から伝えたいです。

全ての花鳥風月のスタッフは、私にとってかけがえのない人材

今回は、スタッフについての記事を書かせていただきました。高校3年生で入社を決意した彼女をとりあげましたが、全ての花鳥風月のスタッフは、私にとってかけがえのない人材です。

 

そしてひとりひとり、私とともに日々成長を続けております。スタッフ一同、一杯のラーメンで、これからもよりたくさんのお客様にワクワクと楽しさをお伝えしていけたら、と思っております。

 

花鳥風月とスタッフ一同、これからも頑張っていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします!